2014/3/28 秩父市の給食の放射能検査室訪問

去る2014年3月28日、清野和彦さんの企画で秩父市の給食の放射能検査室を訪ねることができました。参加者は大人5名子ども2名。測定室側は保健給食課の課長さん、教育委員会事務局担当、測定係(アルバイト)の3名。
測定室は秩父芸術文化会館の2階の奥の一室です。 測定器は株式会社テクノエーピーTN300Bベクレルモニター、NaI(TI)シンチレータ φ3×3。
参加者の多くの質問にも快く答えていただきました。
一検品を30分と決めて、セシウム一核種を50ベクレル以内は給食に利用していると言う事です。これは国の基準100Bq/Kg(総量)を元にして、今あるセシウム134と137のそれぞれが50以内なら合わせても100を超えないという考え方です。言葉の中では「50無くても50に近ければそれは考えます」とのことではありました。


ここでまず
ドイツ放射線防護協会 「日本における放射線リスク最小化のための提言」 2011年3月20日の以下文面の要約を見て下さい。
「3.11」の直後、3月17日に日本の厚労省が「放射能汚染された食品の取り扱いについて」と題する通知文書をだして「暫定規制値」を発表する。その直後ドイツ放射線防護協会が発表した提言書。中で『評価の根拠に不確実性があるため、乳児、子ども、青少年に対しては、1kgあたり4 ベクレル〔以下 Bq:訳者注〕以上のセシウム137 を含む飲食物を与えないよう推奨されるべきである。成人は、1kg あたり8Bq 以上のセシウム137 を含む飲食物を摂取しないことが推奨される。』算出の根拠はすべてドイツ国内で施行されているドイツ放射線防護令(2001年)の規定に基づく。翻訳者の松井英介と嘉指信雄による優れた注がついている。

以上、チェルノブイリの影響を受けたドイツの団体の考えからすれば、子ども、青少年は4ベクレルにと厳しい数値を提言してます。
この点は担当者も「あくまでも日本の基準で考えております」とのことでした。

次に測定の仕方で、検品を入れる容器(マリネリ容器)は小さな物を使っておりました。センサーの上に乗る形でしたので、「大きな物で中央がセンサーを包む形の容器を使われたら時間の短縮、もしくはより精度の高い数値が出てきますよ」と提案しましたら、大きな容器に入れると手間がかかるし、センサーが傷むので」と否定しておりました。せっかく感度のいい測定器ですが半分以下の精度で測っていることになります。最も50ベクレルあるかどうかでは現状でも良いのですが。少なくともより多くの検品をしようとしたら、大きな容器で入れて時間短縮ですることを提案したい。なお、センサーが傷むことは直接触れる物でもなくその様なことは全くないと言っていい物です。

日本の基準でしかも大人も子ども(幼児含)も同じ基準で考えていることは残念でした。
この基準を変えることは大きな人の輪がなければできないことでしょう。自治体ごとに基準を決めてやってるところもあります。
以上参考まで。

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